たけろぐ

動物・植物メインのブログ.最近は日本の淡水魚ばっかり.

2020年03月

コピペ論文を見つけた話

昨日と今日のできごと.
Google Scholar内をウロウロしていたところ,下記の論文を見つけました.

Bolton, G. & Komatsu, H. 2019. First Japanese Record of the Barred Perchlet Plectranthias fourmanoiri. CCAMLR Science, 26(1): 5-9.

この論文はMurdoch大学のサイトで見ることができました.

MurdochU

Murdoch大学のサイトによれば,この論文はCCAMLR Science誌に掲載されていることがわかりました.
しかし,CCAMLR Science誌は現在のところ2016年までの論文しか見ることができません.



で,この論文ですが,下記論文のコピペであることは明らかです.

Tashiro, S. & Motomura, H. 2017. First Japanese Record of the Barred Perchlet Plectranthias fourmanoiri (Actinopterygii: Perciformes: Serranidae) from the Ryukyu Islands. Species Diversity, 22: 81-85. DOI: 10.12782/sd.22_81

コピペ論文の方はAbstractもReferencesも滅茶苦茶に改変されています.
読む価値もない論文ですが,せっかくなので,なぜこのような論文を出したのか質問しようと思い,論文内に書いてある著者のアドレスにメールをしました.

しかし,メールアドレスは存在しないものでした.
(メーラーデーモンさんに会うのは久しぶりでした)


「それにしても「CCAMLR Science」という雑誌はよく知りませんが,よくこんな論文を掲載できたものです.本当にpeer-reviewed journalなん?」
と思ったので,CCAMLR Science誌に問い合わせました.
 ・ちゃんとした著者のメールアドレスを教えてくれ
 ・もしかして論文の撤回の依頼とか来てます?

と.
そしたら,Science Managerより返信をいただきました↓

「Thank you for your email.  I am afraid that the paper that you are referring to is not a true publication from CCAMLR Science. The CCAMLR Secretariat became  aware last year of a website purporting to represent the publication CCAMLR Science. The site http://www.ccamlrscience.com has gone to great lengths to appear as a legitimate site to the extent of harvesting actual content from the CCAMLR website and recently supplementing with non-CCAMLR but related content obtained elsewhere. The purpose of the site is to fool potential publishers into submitting content for a fee. See https://en.wikipedia.org/wiki/Predatory_publishing for more detail on this practice. The CCAMLR Secretariat has contacted the domain registrar (GoDaddy) and requested the domain be delisted.」

…闇を見ました.
なんとなんとそもそもこのコピペ論文はCCAMLR Science誌に実際に掲載されている論文ではないということです.
CCAMLR Science誌は何も悪くありませんでした.
疑ってしまい申し訳ありませんでした!!!!

改めてPredatory publishing(捕食出版)のWikipediaです.

じゃあ、上で紹介したこの論文を置いているMurdoch大学のサイトももしかして偽サイト?
と思いましたが,どうやらこちらは公式のようです.
トップページからコピペ論文のページにたどり着くことができました.

なのでMurdoch大学にはコピペ論文を削除するようにお願いしました.
無事に削除されましたとさ.
おしまい.

【オクスデルクス科】日本産コマハゼ属5番目の種

渋川浩一・藍澤正宏・鈴木寿之. 2020. Inu Snyder, 1909とは何か? コマハゼ属の再定義および関係する砂礫間隙性ハゼ類の放散に関する考察. 東海自然誌, 13: 79-116.

日本産コマハゼ属が1種増えました.

フトオビコマハゼInu sp.

sp.ェ…
また,日本産ミミズハゼ属は最低でも35種,日本産セジロハゼ属も実は8種いるということもさらっと書いてあります.
これで日本産コマハゼ属は以下の5種となります.

アマハゼ 写真
コマハゼ 写真
ヒゲミミズハゼ 写真
クロコマハゼ
フトオビコマハゼ

--メモ:オクスデルケス科Oxudercidae Günther, 1861--
「日本のハゼ」で新称が付されたときは「オクスデルクス亜科」(当時はハゼ科の1亜科)でした.
本ブログも現在のところこれに従っています.
しかし,タイプ属は「Oxuderces」なので,和名としては「オクスデルケス」の方が合っているかもね~.

【ホウボウ科】Pterygotrigla cajoraroriに和名が付きました

矢頭卓児・中山直英・遠藤広光. 2020. ホウボウ科魚類Pterygotrigla cajorarori Richards and Yato, 2012バケソコホウボウの生鮮時の色彩と骨化過剰形質の個体変異. 魚類学雑誌, DOI: 10.11369/jji.19–040

日本にも生息するPterygotrigla cajoraroriに和名が付きました.

バケソコホウボウPterygotrigla cajorarori Richards & Yato, 2012

「バケソコホウボウ」は数か月前に付いた和名のようですが,この論文で再度新称として提唱されています.

【エソ科】日本産マエソ属9番目の種

中村潤平・本村浩之. 2020. 鹿児島県から得られた日本初記録のエソ科魚類Saurida undosquamisツケアゲエソ(新称). タクサ, 48: 41-48.

日本産マエソ属魚類が1種増えました.

ツケアゲエソSaurida undosquamis (Richardson, 1848)

さつま揚げは鹿児島県,沖縄県ではつけ揚げと呼ぶみたいです.へぇ.
これで日本産マエソ属は以下の9種となります.

トカゲエソ 写真
マダラエソ 写真
マエソ 写真
コウカイトカゲエソ
コソデエソ 写真
ウチウミマダラエソ 写真
クロエソ (クロエソとワニエソの交雑個体の写真
ツケアゲエソ
ワニエソ 写真

【ベラ科】ベラの新種が記載されたよ?

Fukui, Y. 2020. A new wrasse, Novaculops compressus n. sp. (Perciformes: Labridae), from the western Pacific Ocean. Zootaxa, 4742(3): 555-564.

日本魚類学会のサイトを見たので更新.
日本産Novaculops属が1種増えました.

ホカゲテンスモドキNovaculops compressus Fukui, 2020

与論島とフィリピンにいるらしいです.
また,ネットで見ただけの情報ですがNovaculops属の和名はどうやらホンテンスモドキ属らしいですね.
これで日本産ホンテンスモドキ属は以下の3種になるってばよ.

ホカゲテンスモドキ
Novaculops halsteadi (Randall & Lobel, 2003) 写真
テンスモドキ 写真
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