「Fishes of the world fifth edition」
すでに購入できます.

ご存知のようにGoogle booksで目次などが読めます.
https://books.google.co.jp/books?id=kLDDCwAAQBAJ&printsec=frontcover&hl=ja#v=onepage&q&f=false
目次には魚類の科までの分類階級が載っているのがわかると思います.
目次だけ読んでも魚類の分類がわかってしまう素晴らしい本なのです.
でも,和名がないと我々一般人にはいまいち伝ってきませんよね?

そこで,このブログではこの目次に和名をあてて,魚類の分類がどんな感じになっているか紹介したいと思います.
記事の一番下にずらっと並べたのがそれです.
単に和名を付けて色づけしたものになります.

ただ,目次だけでも相当な量なので,6日間かけて紹介します.

  • 和名ですが,語幹が同じでも接尾辞が異なるだけで和名がついてないものがあります(例えば,MIXINIFORMESはヌタウナギ目という和名だが,MIXINOMORPHIには和名がありません).しかし,このブログではわかりやすさを優先するため,基本的に語幹が同じ場合,同じ和名を使用しています(先ほどの例ではMIXINOMORPHIをヌタウナギ下門としています).
  • 日本産の種がいるにもかかわらず,科に和名がない(と思われる)場合は代表的な種を「…」の後に記しました.
  • 日本産の種がいない科についても代表的な種を記したものがあります.
  • 和名は「日本産魚類検索 全種の同定 第三版」や「岩波 生物学辞典 第5版」などを参考にしています.

初回の今回は脊索動物門Phylum CHORDATAのうち,顎口上綱Superclass GNATHOSTOMATA以外の分類群を見ていきます.
下の系統樹でいえば青い枝です.
1_系統樹

系統樹概要
  • 脊索動物門Phylum CHORDATAは4亜門,すなわち尾索動物亜門Subphylum UROCHORDATA,頭索動物亜門Subphylum CEPHALOCHORDATA,†コノドント亜門†Subphylum CONODONTOPHORIDA,頭蓋亜門Subphylum CRANIATAからなる.
  • 頭蓋亜門はヌタウナギ下門Infraphylum MYXINOMORPHIと脊椎動物下門Infraphylum VERTEBRATAからなる.
  • 脊椎動物下門は6上綱,すなわちヤツメウナギ上綱Superclass PETROMYZONTOMORPHI,†翼甲形上綱†Superclass PTERASPIDOMORPHI,†欠甲上綱†Superclass ANASPIDOMORPHI,†テロードゥス(歯鱗)上綱†Superclass THELODONTOMORPHI,†骨甲上綱†Superclass OSTEOSTRACOMORPHI,顎口上綱Superclass GNATHOSTOMATAからなる.
  • より細かい系統樹は最終日に.

雑記
  • 英名はわざと残しています.和名と見比べて楽しんでください.
  • 5版の今回,尾索動物や頭索動物が入っているのはコノドント類が脊椎動物ではくなったから?
  • 無顎類Agnatha(円口類Cyclostomata)はやはり単系統ではない(日本産魚類検索 全種の同定 第三版は単系統とみなしている).
  • †ミロクンミンギア綱†Class Myllokunmingiidaが一体どこに行ったのか気になるところ.
1_階級