このアムールマス亜科が気になりすぎて夜も眠れない。https://t.co/4b39oUmzZJ pic.twitter.com/EOMkNM2QwC
— Ne56 (@ne56_salmonidae) January 7, 2021
たまたまこのつぶやきを見かけたので少し調べてみました.
私も初めて見ましたが,「アムールマス亜科」とはいったい何なのでしょうか?
とりあえず「アムールマス」という魚は私のデータベースにはありませんでした.
サケ科は現在は以下の3亜科からとするのが一般的です.
- Coregoninae Bonaparte,1845 シロマス亜科(和名はワカソ亜科とされることもある,コクチマス亜科とされることもある(日本魚類館)が,シロマス属Coregonusの別名コクチマスを指すもので,ややこしいことにコクチマス属Brachymystaxは含まない)
- Salmoninae Jarocki or Schinz, 1822 サケ亜科
- Thymallinae Gill, 1885 カワヒメマス亜科
ですが,これら3つ以外にも過去には別の亜科が存在していた時期があります.
その一つがHuchoninae Jordan & McGregor, in Jordan & Hubbs, 1925です.こいつが怪しい!
Huchoninaeはニシイトウ属Hucho(当時はイトウを含む)とコクチマス属Brachymystaxの2属からなる亜科でした(例えば,Ráb, P., Šlechta, V. & Flajšhans, M. 1994. Cytogenetics, cytotaxonomy and biochemical genetics of Huchoninae salmonids. Folia Zoologica, 43(2): 97-107.).
この2属は現在ではサケ亜科に含めるのが一般的ですが,独立した亜科としたままで(でもイトウはサケ亜科にうつしたが)和名を付けた結果が件の「アムールマス亜科」なのではないか,と考えました.
まあ,想像ですが.
このつぶやきはまだ進展があるかもしれないのでしばらく見守りたいと思います.